お尻の横辺りの凹み。ヒップディップスやピーマン尻。これらは、ただ筋トレするだけでは改善が難しい。必要なことは「股関節を整える」「お尻の筋肉を膨らませる」「立ち方を改善する」など。
この記事では、
・お尻に凹み(ヒップディップス)ができる原因
・お尻の凹みを改善する5つの方法
などを解説します。
今回の記事の内容
お尻に凹み(ヒップディップス)ができる原因

原因は、以下の通り。
股関節の捻れが関係している
1つ目は、
股関節の捻じれ
です。この女性のお尻も凹んで見えますよね。

これは、股関節の捻じれが関係してます。お尻の膨らみは大殿筋がメインですが、大殿筋はこのような形状をしています。

お尻の真ん中あたりから太ももの外側につき、股関節の動きに関与します。
本来お尻の脂肪は、お尻の後方に位置するのが自然。

股関節が内側に捻じれると、お尻の後方から外もも付近に引っ張られます。

すると外もも付近に脂肪が多くなり、膨らみができつつお尻の外側が凹んで見えるようになります。

もし外ももの張りで悩んでいる方は、以下の記事や動画も参考にご覧ください。
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中殿筋が萎縮している
2つ目は、
中殿筋が萎縮している
ということ。「中殿筋」は、この筋肉。

日頃から股関節が捻じれている場合、常に中殿筋がストレスを受けます。
筋肉はストレスを受け続けると、
・硬くなって弾力を失う
・さらにストレスがかかり続けると委縮して細くなる
ということ性質があります。
・脚を組む癖がある
・内股状態で座っている
・長時間座る毎日を過ごしている
・極端な運動不足
などに該当すれば、中殿筋が萎縮してお尻の凹みにつながっている可能性があります。
変形性股関節症の疑いがある
3つ目は、
変形性股関節症の疑いがある
ということ。これは実際に現場でありましたが、片側だけお尻が凹んでいる方は「変形性股関節症の疑い」があるかもしれません。詳しい変形性股関節症の解説は、「日本整形外科学会-変形性股関節症」を参考にしてみてください。
変形性股関節症の場合、中殿筋周辺が凹む傾向にあります。このクライアントさんは右脚の変形性股関節症の疑いがあり、右側上部のお尻だけ少し凹んでいるんですね。

もし股関節などに痛みが伴っている方は、こういった病的なことも関係している可能性があります。
では具体的に、どのようなことをすればお尻の凹みを改善することができるのでしょうか?
お尻の凹みを改善する方法①:股関節の捻れを改善する

まず最初に行ってほしいは、
股関節の捻じれを改善すること
です。股関節を整えると、お尻の外側の凹みは改善します。
この改善方法は「太ももの外側が太い&張り出す原因と細く改善する3つの方法」や以下の動画で詳しく紹介しているので、こちらを参考に実践してみてください。
お尻の凹みを改善する方法②:萎縮した筋肉を緩める

続いて行うのは、
委縮しているお尻の筋肉を膨らませること
です。筋肉を緩めると委縮している筋肉が元通りになり、それだけで十分お尻の凹みを改善することができるんですね。以下の4つの方法がおすすめなので、実践していきましょう。
1、お尻全体を軽く擦る
1、地面に座り、お姉さん座りになる
2、お尻周辺をリラックスさせる
3、お尻全体や腰あたりまで軽く擦る
4、左右1分間行う
2、お尻の筋肉を揺らす
1、地面に座り、お姉さん座りになる
2、お尻周辺をリラックスさせる
3、お尻に触れ、筋肉をいろんな方向に揺らす
4、左右各1分間行う
3、両膝を小さく開閉する
1、仰向けになり、両膝を90度に曲げる
2、脚を肩幅に開き、リラックスする
3、股関節周辺が力まないように膝を小さく開閉する
4、1分間行う
4、両膝を脱力して開く
1、仰向けになり、両膝を90度に曲げる
2、脚を合わせた状態にする
3、口から息を吐きながら、両膝を脱力して外側に開く
4、リラックスして軽く閉じる
4、1分間行う
これだけでも、
・お尻の凹みが改善する
・ヒップアップする
・太ももの付け根が細くなる
などの変化が出てきます。
お尻の凹みを改善する方法③:中殿筋などをトレーニングで鍛える

萎縮している筋肉を緩めてもまだ凹みがある方は、トレーニングで筋肉をつけて凹みを改善していきましょう。
・両側のお尻の凹みが気になる=両側のお尻のトレーニングを行う
・片側のお尻の凹みが気になる=凹みがある側のお尻のトレーニングを行う
というイメージで実践します。
1、膝曲げヒップアブダクション
1、地面に横向きになる
2、両膝を90度ぐらい曲げる
3、上側の膝を大きく開く
4、開いた時に股関節の付け根辺りに意識を向ける
5、膝を閉じて、再度大きく開く
6、限界×3セット行う
2、ヒップアブダクション
1、地面に横向きになる
2、上側の脚を天井方向に持ち上げる
3、中殿筋(股関節の外側)に意識に向けておく
4、上げた脚を下げ、この動作を限界まで繰り返す
5、限界まで×3セット行う
3、脚を捻ってバックキック
1、四つ這いの状態になり、片脚を後方に伸ばす
2、伸ばした脚を、外側に捻る
3、その脚を地面ギリギリまで下げる
4、腰を反らないようにまっすぐ脚を上げる
5、限界まで×3セット行う
4、四つ這いヒップアブダクション
1、四つ這いの状態になる
2、片脚を真横に開くように持ち上げる
3、このとき体幹を捻らないように脚を真横に上げる
4、上げた脚を元の位置に下げ、同じ動作を繰り返す
5、限界まで×3セット行う
このトレーニングを「週2~3回の頻度」で行うと凹みは徐々に改善するので、できるだけ凹みがある側の中殿筋などを追い込みましょう。
お尻の凹みを改善する方法④:座り方や立ち方を改善する

お尻の筋肉に適切な刺激を加えられると、次は根本的な原因を取り除きます。先ほど原因のところで、
股関節が捻じれることで、お尻の凹みができる
ということをお伝えしました。
股関節が捻じれる根本的な原因の多くは、日頃の「座り方」「立ち方」「歩き方」などのまずさ。ですので、上記でお伝えした方法とあわせて姿勢や動作を自然な状態に直すことが必要です。
座り方の改善方法
座り方で特に気をつけたいのは、
・お姉さん座りをする
・膝を内側に倒す
など。これらが癖づいていると、股関節が捻じれてお尻の凹みができやすくなります。自然な座り方ができて初めて、おしりの凹みを根本改善できるんですね。座り方は以下の記事で詳しく解説します。
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立ち方の改善方法
立ち方で重要なのは、
・つま先を内側に向けない
・足裏全体で体重を支える
・軽く出っ尻状態で立つ
など。骨で立つような立ち方ができると理想で、お尻の凹みも根本改善することができます。詳しくは、以下の記事でお伝えします。
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歩き方の改善方法
歩き方で気をつけたいのは、
・脚を内側に捻った状態で歩く
・脚を前に出して歩く
・足の内側で体重を支える
など。こういう歩き方では、またおしりが凹んでしまいます。以下の記事で自然な歩き方を解説してるので、ぜひ参考に改善してみてください。
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お尻の凹みを改善する方法⑤:お尻の脂肪を移動させる

そしてもう1つの改善方法は、
お尻の脂肪分を移動させる
ということ。これは胸で変化を実感していただくと、イメージが付きやすいと思います。以下の方法を実践してみてください。
1、現状を確認する
まず最初に、脇当たりをつまむように現状の膨らみ感を確認します。

2、脂肪を内側に寄せる
左右の状態が確認できると、脇下あたりから脂肪分を寄せるように胸の内側方向へ手で寄せます。

3、脂肪を内側に寄せて深呼吸を繰り返す
この状態で、鼻から息を吸って口から息を吐いて深呼吸を10回繰り返す。(まずは片側だけ行うと、より変化がわかりやすくなります。)

4、膨らみの違いを確認する
呼吸が10回終わると、最初の状態を比べてみてください。

先ほどよりも若干胸の膨らみが増したはず。この短時間でも脂肪が移動して、膨らみが出ます。この変化をお尻でも活用します。
やり方は簡単で、
1、少しきつめのスパッツを履く
2、凹みが気になる方向に脂肪を寄せる
3、あとはその状態で過ごすだけ
こういったイメージ。スパッツは以下のような安めのものでOKなので、脂肪を移動させるイメージで活用します。
脂肪が多い方ほど変化は大きくなるので、凹みが気になる方向へ脂肪分を移動させるのも効果的な改善方法です。
お尻の凹み(ヒップディップス・ピーマン尻)ができる原因と改善方法のまとめ

今回は、お尻の凹み(ヒップディップス・ピーマン尻)ができる原因と5つの改善方法を解説しました。
・お尻の凹みは、股関節の捻れや中殿筋の萎縮で起こる可能性
・その他には、変形性股関節症の方もお尻に凹みができる
・改善のためには、まず股関節の捻れを整えること
・そして、中殿筋などの筋肉をトレーニングで膨らませること
・姿勢や動作の改善も必須
・脂肪を移動させると、よりお尻の形は整う
今回の悩みも適切な刺激を加えることができると改善は可能です。早い方は1ヶ月程度でも変化を実感することができます。
大切なことは「根本原因を取り除くこと」。これができれば、身体はまだまだ変わりますからね。今回は以上です。最後まで読んでいただき、ありがとうございました!


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