腹筋をしても筋肉痛にならない。効いてないのかな…?そんな不安があるかもしれませんが、安心してください。筋肉痛にならなくても、効果はあるので問題ありません。
この記事では、
・腹筋をして筋肉痛にならない理由
・腹筋が筋肉痛にならない方に試してほしい3つの方法
などを解説します。
今回の記事の内容
腹筋に筋肉痛が起こるメカニズム

腹筋に筋肉痛が起こるメカニズムは、以下の通り。
筋疲労で筋肉の膜に異変が起こる
まず腹筋をして、お腹の筋肉が疲労します。すると、筋線維の透過性に異常が起こる。本来なら出てこない「クレアチンキナーゼ」「ATP」などが漏れ出てしまう。そしてこれらの物質が血管内に入るんですね。
ブラジキニンが分泌される
血管内に入ってきた「クレアチンキナーゼ」「ATP」などの物質は、血管内皮細胞に作用します。すると「ブラジキニン」という物質を分泌し、このブラジキニンが筋線維に作用するんですね。このとき、ブラジキニンを受容するたんぱく質が反応して、「NGF」というたんぱく質を作ります。
NGFが神経を過敏にさせる
「NGF」というたんぱく質は、神経を過敏にする働きがあります。普段なんともない刺激に対しても、NGFが分泌された状態であれば痛みと感じます。これが遅発性筋肉痛の主な原因と言われているんですね。
つまり、腹筋をして筋肉痛が起こるのは、NGFが分泌されるぐらいお腹の筋肉が強く疲労したからということ。おそらく腹筋が筋肉痛にならないのは、お腹の筋肉が過度に刺激されず疲労していない可能性があります。
では具体的に、どのような理由で腹筋をしても筋肉痛にならないのでしょうか?
腹筋をして筋肉痛にならない理由

理由は、以下の通り。
エキセントリックな刺激が加わっていない
まず考えられるのが、
腹筋が伸ばされるような刺激を受けていない
ということ。筋肉痛が起こる大きな要因は、筋肉が伸ばされながら力を発揮しているからなんですね。腹筋で言えば、
●身体を丸める刺激=腹筋が収縮して力を発揮
→筋肉痛が起こりづらい
●身体を下ろす刺激=腹筋が伸長しながら力を発揮
→筋肉痛が起こりやすい
となります。
腹筋をして、身体をゆっくり下ろす。この動作が適切に行われると、腹筋に筋肉痛が起こります。もしこの身体を下ろす局面で力を抜いていると、あまり筋肉痛は起こりません。
同じメニューを続けすぎている
続いての原因は、
同じメニューを続けている
ということ。一定期間同じ刺激が加わると、その刺激に体は適応(慣れる)します。もし同じ腹筋を数ヶ月続けている場合、筋肉痛は起こりづらくなります。
刺激量が足りていない可能性
3つ目の原因は、
刺激量が足りていない
ということ。先ほどと似た原因ですが、ある一定の期間「強度」「回数」「セット数」などが一緒であれば身体はその刺激に慣れます。その結果、筋肉痛が起こりづらくなるんですね。
漸進性という法則があるように、成果をあげ続けるためには強度や量を増やし続ける必要があります。
腹筋をして筋肉痛にならなくても問題ない
ここでおさえておきたいのは、
腹筋をして筋肉痛にならなくても問題ない
ということ。筋肉痛の強さ=結果ではありません。筋肉痛と結果は比例関係ではなく、筋肉痛が起こらなくても体は変わります。
・定期的にメニューや強度を変えている
・刺激に慣れていない
などであれば、そのまま続けると体は変化します。ですので、もし筋肉痛がなく身体が変わらないのでは?と不安に思っている方は、安心してもらって大丈夫です。
どうしても腹筋をして筋肉痛を出したい方は、続いてご紹介する方法を実践してみてください。
腹筋が筋肉痛にならない方に試してほしい方法①:リバース動作を活用する

筋肉痛を出して満足感を得たい方は、以下の方法がおすすめです。
1、リバースシットアップ
1、足元にダンベルを置き、つま先を引っかける
2、身体を起こして丸めておく
3、4秒間かけて身体を地面にゆっくり下げる
4、20回行う
2、リバースツイストシットアップ
1、足元にダンベルを置き、つま先を引っかける
2、身体を起こし、捻りながら丸めておく
3、4秒間かけて身体を地面にゆっくり下げる
4、身体を丸めつつ起こし、逆方向に捻る
5、再度、4秒間かけて身体を地面にゆっくり下げる
4、20回行う
3、リバースレッグレイズ
1、地面に仰向けになり、両膝を立てる
2、両手は骨盤の下に敷く
3、両膝を胸に引き寄せる
4、脚を天井方向に伸ばし、4秒かけてゆっくり地面に下げる
5、20回行う
各3セット実践すると、ほぼ確実に翌日筋肉痛が出ると思います。もしダンベルがない方は、ベットなどに足をひっかけて行えばOKです。
腹筋が筋肉痛にならない方に試してほしい方法②:バランスボールを活用する

続いては、バランスボールを活用した方法をご紹介します。
1、バランスボールシットアップ
1、バランスボールにへその真裏を乗せる
2、身体を反らし、腹筋を伸ばす
3、両手を耳に当て、軽く脇を締める
4、身体を丸めて起こす
5、腹筋を伸ばすように身体を下げ、再度身体を起こす
6、20回行う
2、バランスボールツイストシットアップ
1、バランスボールにへその真裏を乗せる
2、身体を反らし、腹筋を伸ばす
3、両手を耳に当て、軽く脇を締める
4、身体を捻りながら丸めて起こす
5、腹筋を伸ばすように身体を下げ、再度逆方向へ身体を起こす
6、20回行う
3、バランスボール3方向シットアップ
1、バランスボールにへその真裏を乗せる
2、身体を反らし、腹筋を伸ばす
3、両手を耳に当て、軽く脇を締める
4、身体を丸めてまっすぐ起こす
5、腹筋を伸ばすように身体を下げる
6、身体を捻りつつ、身体を起こす
7、腹筋を伸ばしつつ、身体を下げる
8、逆方向に身体を捻りつつ、身体を起こす
9、各10回行う
バランスボールがあれば腹筋を伸ばしつつ刺激しやすくなるので、これも腹筋に筋肉痛が起こりやすい方法の1つですね。
腹筋が筋肉痛にならない方に試してほしい方法③:ベンチを活用する

続いては、ベンチを活用した方法です。
1、ベンチシットアップ
1、ベンチに先端に座り、両膝を曲げる
2、足をベンチに引っ掛ける
3、両手を耳に沿え、身体を地面方向へ下ろす
4、腹筋を伸ばしたら、身体を丸めて起こす
5、10回行う
2、ツイストベンチシットアップ
1、ベンチに先端に座り、両膝を曲げる
2、足をベンチに引っ掛ける
3、両手を耳に沿え、身体を地面方向へ下ろす
4、腹筋を伸ばしたら、身体を捻りつつ丸めて起こす
5、起こした身体を地面に下げ、再度腹筋を伸ばす
6、先ほどとは逆方向に身体を捻りつつ起こす
7、10回行う
3、ベンチレッグレイズ
1、ベンチに先端に座り、仰向けになる
2、両手でベンチを持ち、身体を支える
3、両膝を曲げて胸に引き寄せる
4、脚を伸ばしつつ、両脚を地面へ下げる
5、腹筋を伸ばしたら、両膝を胸に引き寄せる
6、10回行う
3つの方法を実践すれば、ほぼ間違いなく腹筋に筋肉痛が出ます。それぐらい強度も高いですし、停滞していた状態を打破できる刺激になると思います。
効いてない証拠?腹筋が筋肉痛にならない原因と3つの改善方法のまとめ

今回は、効いてない証拠?腹筋が筋肉痛にならない原因と3つの改善方法について解説しました。
・そもそも筋肉痛=効果が高いということではない
・筋肉を伸ばすように刺激すると筋肉痛が出る
・このような刺激が少ないと筋肉痛にならない
・身体を下ろす動作を強調すると筋肉痛が出る
・筋肉痛が出なくても、身体は変わる
筋肉痛が出ないと、少し不安になりますよね。でも大丈夫です。筋肉痛の有無と身体の変化は比例しません。
ただ約2ヶ月間に1度は刺激を変化させる。これは、身体を変化させる上でかなり重要なことなんですね。もしメニューが同じな方は、ぜひこの機会に変えてみてください。今回は以上です。最後まで読んでいただき、ありがとうございました!

コメント