自律神経のバランスが乱れると「イライラする」「恐怖心が増す」「がんになる」「基礎代謝が下がる」「痛みが増す」など、さまざまな症状が出ます。健康を維持する上でも、自律神経のバランスを整えることは非常に重要なんですね。
この記事では、
・自律神経とは?
・自律神経のバランスが乱れる原因
・自律神経を整える5つの方法
などを解説します。
今回の記事の内容
自律神経のバランスが乱れる原因と起こる症状

まずは「自律神経」について解説します。
自律神経とは?
自律神経とは、
身体のさまざまな機能を無意識化で調節してくれる神経のこと
です。
・体温
・血圧
・心拍数
などは、無意識のうちに状況に応じて数値が変動しますよね。今のご自身の状況にあわせてこれらの数値を変動させているのが、自律神経です。その他にも、
・白血球の濃度の割合の調節
・免疫機能
・精神面の調整
・代謝機能
など、健康的に生きるために必要な身心の調整を担っています。
自律神経のバランスが乱れることで起こる症状や病気
自律神経は「交感神経」と「副交感神経」の2つからなり、それぞれがバランスを取り合う状態が自然なんですね。

ただ現代人の多くは“ストレス過多”の状態で、交感神経が優位な状態の方が多いといわれています。
交感神経が優位の状態が長期間続くと、さまざまな不調や病気につながります。逆に、だらだらしすぎた生活をしても身心に不調が出ます。
自律神経のバランスが乱れることで出る不調や病気との関係性を示した図がこちら。

非常識の医学書より引用
みなさんが悩む身近な不調や病気の代表格は、
・低体温
・がんの発症率の向上
・腰痛や肩こりの痛みの発生
・疲れやすくなる
・胃潰瘍、十二指腸潰瘍
・肝炎、膵炎、口内炎
・思考低下
・心配、不安
などがあると思います。自律神経のバランスの乱れは、本当にさまざまな症状や病気に関連しているんですね。今悩む不調を改善するためには、まず自律神経を整えることが大きなカギになります。
では、なぜ自律神経のバランスが乱れてしまうのでしょうか?
自律神経のバランスが乱れる原因
1番は、身心にかかる“ストレス”が大きな原因。具体的に言えば、
・人間関係
・働きすぎ
・夜更かし
・薬の飲み過ぎ
・身体を冷やしすぎ など

この中でも多いのは、
・恋人、ご夫婦の問題
・職場での同僚、上司との人間関係
・ご家族との関係
・将来への不安
などで、現場でも人間関係に関する相談をよく受けます。
自律神経のバランスの乱れと判断する要因
現場では以下のような指標を持って、自律神経のバランスが乱れていると判断します。
・安静時の心拍数が高い
→80拍/分以上の場合
・血圧が高い
→135/85以上
・体温が低い
→35度台
・言動が速すぎる
→早口であったり、せかせかする
・呼吸が浅い
→胸郭の膨らみが小さい
この他にも指標はありますが、上記の5つは自律神経のバランスが乱れている方に出やすい症状。
もっと正確に判断しようと思うと、血液検査をして白血球の割合を調べればわかります。自律神経のバランスが乱れていない場合、白血球の割合は、以下の通り。
| 顆粒球 | 約60% |
| リンパ球 | 約35% |
| マクロファージ | 約5% |
自律神経のバランスが乱れると、顆粒球の割合が多くなります。血液検査は自律神経のバランスを客観的に把握できるので、もし気になる方は血液検査を受けてみてください。
では、上記のような原因で発生する自律神経のバランスの乱れは、具体的にどのようなことをすれば整えることができるのでしょうか?
自律神経のバランスを整える方法①:筋肉を緩めて血流を改善する

まず最初に徹底して全身の筋肉を緩めることです。自律神経のバランスが乱れると、
・血管が収縮して、血流が悪くなる
・老廃物が体内に滞留してしまう
・筋肉が硬くなる
という状態になるため、「筋肉が柔らかい」「血流・循環が良い」こういった状態に直します。
タイトルは少し違いますが、以下の体操が効果的です。ぜひ参考に実践してみてください。
人間は、
身体(筋肉)が良い状態にならなければ、精神的にもいい状態になりづらい
ということが脳科学でわかっているそうです。身心共に健康的な状態になるためには、筋肉を緩めて血流を改善することが重要になります。
自律神経のバランスを整える方法②:適度な運動を習慣化させる

続いては、適度な運動を習慣化しましょう。適度な運動でポイントなのが、以下の2つ。
①静物化からの脱却
②一定のリズムを感じる
体を動かすことで筋肉が緩み、一定のリズムを感じることでセロトニンの分泌を促すことができます。その結果、自律神経のバランスが整っていきます。具体的な方法もご紹介しますね。
適度な運動
適度な運動というのは、
・ラジオ体操
・ウォーキング
・ジョギング
・身体をぶらぶら揺らす
などで十分です。
特に低体温の方に実践してほしいのは、筋肉をぶらぶら揺らす方法。この方法は以下の記事の中でお伝えしているので、もしよかったらこちらを実践してみてください。
自分で筋肉や身体をぶらぶら揺らす。一見効果がない方法に見えますが、実は「脂肪燃焼」「シェイプアップ」「筋肉が緩む」「自律神経を整える」など、かなりいろんな効果が期待できます。 この記事では、 ・体や筋肉を揺らす効果 ・手足ぶらぶら体操で痩せる3つの方法 などを解説します。 体や...
一定のリズムを感じる
例えば、
・ウォーキング
・ランニング
・呼吸を繰り返す
・縄跳び
・ガムを噛む
などを行うとき、「脳の中で一定のリズムを“意識的に感じる”」ようにすることでセロトニンの分泌量が増加します。
脳にとっては一定のリズムを感じることが“快の刺激”となるため、この心地良い刺激によって自律神経のバランスを整えることができます。以下の動画で具体的な方法もご紹介してるので、よかったら実践してみてください。
自律神経のバランスを整える方法③:朝日を浴びる

適度な運動とあわせて行ってほしいのが、朝日を浴びること。朝日を浴びると、体内で「ビタミンD」が作られます。ビタミンDは、以下のような役割があるんですね。
ビタミンDには、骨の生育に必須な血中のカルシウム濃度を高める作用のほかに、免疫作用を高めたり、さまざまな病気の予防効 果があることが判ってきています。ビタミンDが不足すると、骨へのカルシウム沈着障害が発生し、頭蓋ろう、くる病、骨軟化症、骨粗しょう症などの病気 が引き起こされるほか、高血圧、結核、癌、歯周病、多発性硬化症、冬季うつ病、抹消動脈疾患、自己免疫疾患などの疾病への罹患率が上昇する可能性が指摘されています。
国立環境研究所:HPより引用
日光浴をすると精神的な安定にもつながり、朝日を浴びながら体操などをして一定のリズムを感じる習慣は非常におすすめです。
自律神経のバランスを整える方法④:食事量・内容を調節する

食事面の調節も、自律神経のバランスを整えるためには必須。
食べ過ぎはやめる
絶対に避けてほしいのは「食べ過ぎ」です。食べ過ぎも身体にとっては大きなストレスで、血流障害の原因にもなります。
・1日2食(朝食を抜く)
・腹八分目で食事を終える
・間食をできるだけ控える
こういった食習慣を身につけていくことが重要なんですね。
玄米菜食がおすすめ
食事内容とすれば、玄米や具沢山味噌汁をベースにした食事がおすすめ。
この投稿をInstagramで見る
この投稿をInstagramで見る
こういった食事は腸を適度に刺激し、腸を刺激すると副交感神経が優位になりやすいんですね。
さらにポイントは、セロトニンの材料になる、
・炭水化物
・トリプトファン(アミノ酸)
・ビタミンB群
などの栄養素がしっかりと摂れること。
こういった食事をしつつ、上記でお伝えしたことを習慣化する。そうすると、より自律神経のバランスを整えることができるわけです。
半日断食も効果的
1日3食食べている方は、朝食を抜いた1日2食にすると身心のスッキリ感をより感じれると思います。
「半日断食」という朝食を抜く食事法があり、僕はこの方法を実践して2ヶ月間で8kg体重が落ちました。しかも、身体のスッキリ感をかなり実感したんですね。
この方法については「半日断食をして2ヶ月間で-8kgのダイエットに成功した記録」で紹介しているので、興味がある方はぜひ参考にしてみてください。
「半日断食(16時間ダイエット)」は即効性があり、2日後から身体はスッキリ。2ヶ月間で-8kgのダイエットに成功。ダイエット方法としては、非常におすすめです。 この記事では、 ・半日断食(16時間ダイエット)とは? ・半日断食(16時間ダイエット)の効果ややり方 ・半日断食(1...
自律神経のバランスを整える方法⑤:ストレスの根本原因を取り除く

自律神経のバランスを整える最も重要な方法が、根本原因を取り除くということです。
これは個人によってやるべきことが大きく変わりますが、自律神経のバランスが乱れる「ストレス」を取り除く必要があります。実際に現場であった例をご紹介しますね。
職場を変える
以前は外資系の仕事をしており、かなりストレスを抱えられていた方がいます。
この方は英語が得意で、外資系の会社を英語塾の講師になったことがあったんですね。そうすると、
・以前よりもストレスが大幅に軽減
・低体温が改善し、体調を崩さなくなった
・むくみがかなり軽減し、血流が良くなった
・精神的にも楽になり、毎日が楽しくなった
など、明らかな変化が出ました。
職場そのものがストレスになり自律神経のバランスが乱れている場合、転職してしまうことで自律神経のバランスが整っていくこともあります。
人に話をする
別のクライアントさんの場合、以前から人間関係に悩まれていたそうですが、そのことを特に誰にも相談せずにいました。クライアントさんにいろんなお話を伺うと人間関係の話になり、
・会話がうまくできない
・毎日小さなストレスがたまる
・気にしないようにしてても気になる
など、ご自身でもストレスが溜まっていると実感されていました。ただこうやって話をした後、非常にスッキリした感覚があり、話すことでストレスが軽減することがありました。
根本原因そのものが取り除きにくい場合でも、こうやって誰かにストレスの種を吐き出すことも、自律神経を整える上では重要になってきます。
自律神経のバランスが乱れる原因と整える方法のまとめ

今回は、自律神経のバランスが乱れる原因と整える5つの方法を解説しました。
・自律神経は、交感神経と副交感神経からなる
・それぞれがバランスを取り合っている状態が自然
・ストレスが過剰になると、交感神経が優位になる
・自律神経のバランスが乱れると、さまざまな不調や大病になる
・整えるためには、まず全身を緩め、血流を改善すること
・一定のリズムを感じ、食事量を調節する
・ストレスの根本原因を取り除く
・この一連のことができると、自律神経のバランスが整う
おそらく99%%の方は自律神経のバランスを整えると、身体や精神面で必ずいい方向での変化を実感できます。それぐらい多くの方が、自律神経のバランスが乱れ気味。
ご自身の理想の状態に近づくためには、まず自律神経のバランスを整えることが先決になると思います。今回の内容が少しでも参考になればうれしく思います。最後までいただき、ありがとうございました!

コメント